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岡山県津山市の風害

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岡山県津山市付近は「みまさか檜」というヒノキの産地らしく、山林の多くがヒノキ林です。それが去年の台風による強風であちこち将棋倒しに倒れてしまい、倒れたままだと何も植えられないし腐るのを待っていたら何年経っても埒が開かないし大量のヒノキが無駄になってしまうということで、国から補助が出るとかして倒木を処理し、可能なものは市場に出して幾ばくかの利益を得ようという事をやっているそうです。
作業員は地元だけでは到底足りないで全国の森林組合などに出稼ぎの問い合わせがあるらしく、ウチの森林組合からも派遣するか否かを検討するために視察に行ったと聞いています。

土日で大山ツーリングに行ってきたのですが、ツーリングの拠点となった黒木キャンプ場実は津山市だったりして…キャンプ場に向かう道すがら倒木の現場を見てくることが出来ました。

ある現場を遠目から見たのが上の写真。深い緑の部分が健全なヒノキ、茶色の部分が風害で倒れ枯れつつあるヒノキです。拡大したのが下の写真です。
岡山県津山市の風害_c0016259_2311865.jpg
こんな山林が所々に点在していまして、倒れないまでも数十度傾いているようなところもあちこち。台風という自然の驚異とヒノキの根付く力が足りない(らしいです。根っこがそんなに地中深くまで生えない樹木だそうで)という要因が大きいのだと思いますが、これらを取り除き新たに植栽するのは果てしなく手間の掛かる大事業だと素人目にも判ります。此処に比べたらウチの近くの山林で倒木処理するのが楽に思えてしまいますね。


津山付近の倒木現場を見て何が辛そうかって…ある現場では倒木が山側に向かって(谷から頂上方面に)将棋倒しに50メートル以上の標高差で倒れていたりするところ。立っている樹木を人間が倒すとき、チェーンソーで木の根元に切り込みを入れて倒します。切り込みの入れ方によって倒す方向もある程度コントロールが可能なのですが、切り倒す対象になる樹木が一定以上傾いていると重力には逆らえず傾いた方向にしか倒れません。
この理屈で山側に傾いている樹木を倒すわけですから、まず間違いなく倒れるのは山側で、山側には傾いたままの樹木がそのまま残っていて引っかかったりする事がまずあります。またもっと厄介なのは、作業者が木の根元つまり谷側に位置せざるを得ず、倒した木が斜面を滑って自分に倒れ込んでくる可能性が高い。例えれば、吊り天井のトラップの真下で吊っているロープを切り落としているようなものです。

そんなのが延々ある現場じゃ、私みたいなペーペーが頑張るには命が1ダースあっても足りないよ…と見て判るから、眺めるだけで途方に暮れるという訳です。
恐らく出稼ぎに出れば今より稼ぎは増えると思います。仕事に困らないばかりか食事・住居の方もサービスしてくれることでしょう。でも、、、命あってのモノダネですよね、これは…((+_+))

津山市で働いておられる森林作業者の皆さん、本当に、本当にご苦労様です…m(__)m
by mah_dl650 | 2005-10-10 23:35 | 林業/造園


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